傷害罪で不起訴処分を得るには?起訴率・基準・示談なしの対処法を解説 |刑事事件示談交渉の経験豊富な地域密着型法律事務所

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傷害罪で不起訴処分を得るには?起訴率・基準・示談なしの対処法を解説

傷害事件を起こし不起訴を目指す方は必見です。この記事では傷害罪の不起訴の基準や示談交渉のコツを解説。実は示談がなくても不起訴になるケースがあります。この記事を読めば不起訴に近づく具体的な行動が分かります。

「相手に怪我をさせてしまい、この先どうなるのか分からない」「傷害罪で逮捕された家族が不起訴になるのか心配」と悩んでいませんか。実は傷害罪であっても、対応次第で不起訴を得られる可能性は十分にあります。

なぜなら検察官は示談の成立状況や反省の態度など、複数の事情を総合的に考慮して処分を決めるからです。この記事では傷害罪で不起訴を目指すための基準や具体的な対処法を解説します。記事を読めば、示談がまだの方でも今から取るべき行動が分かります。まずは焦らず、正しい知識を身につけましょう。

傷害罪の起訴率・不起訴率はどのくらい?

傷害罪で捜査を受けた場合、実際にどの程度の割合で起訴されるのか気になる方は多いでしょう。結論として、傷害罪は不起訴で終わるケースのほうが多い傾向にあります。

令和6年の検察統計によると、傷害罪で起訴されたのは10,346人でした。一方、不起訴になったのは25,508人です。起訴率は28.9%となります。

また、令和7年版犯罪白書では、傷害罪の起訴猶予率が63.9%と公表されました。起訴猶予とは、罪を認めた上で検察官が裁量により不起訴とする処分です。

このように、傷害罪では複数の統計から見ても、不起訴となる可能性が十分にあることが分かります。ただし、確率はあくまで目安に過ぎず、個別の事情への対応が重要です。

傷害罪で不起訴になる基準とは

傷害罪で不起訴になるかどうかは、法律で明確な基準が定められているわけではありません。しかし、検察官は事件ごとの事情を総合的に考慮し、起訴・不起訴を判断しています。

判断要素として特に重視されるのは、次の4点です。

  • 被害者との示談成立の有無
  • 傷害結果の重大性
  • 犯行態様の悪質性
  • 同種前科前歴の有無と反省の程度

なかでも影響が大きいのは、被害者との示談です。示談が成立していれば、被害者が加害者への処罰を強く望んでいないと判断されやすく、不起訴の可能性が高まります。

一方で、他の要素が軽視されるわけではありません。以下、それぞれの判断基準について詳しく紹介します。

示談成立の有無

不起訴の判断において、もっとも重視されるのが被害者との示談成立の有無です。

傷害罪は必ず被害者が存在する犯罪であり、加害者が謝罪と賠償を尽くして許しを得られるかどうかが問われます。示談とは、加害者が治療費や慰謝料などの示談金を支払い、当事者間で紛争を解決する合意です。

示談が成立すれば、被害者が処罰を強く望んでいないと評価され、不起訴処分になる可能性が高まります。反対に、示談が成立していない場合は、検察官が不起訴の判断をしにくい傾向にあります。

そのため、不起訴を目指すのであれば、被害者との示談交渉に早期から取り組むことが欠かせません。

傷害結果の重大性

被害者が負った怪我の程度も、不起訴の判断を左右する重要な要素です。

怪我がごく軽度であれば、被害者との示談が成立していなくても、不起訴処分になる余地は残されています。一方で、骨折や出血を伴うような怪我の場合、示談なしでは検察官が不起訴にすることは基本的にありません。

さらに、被害者が意識不明になる、あるいは重い後遺症が残るほどの結果であれば、加害者側が誠意を尽くして対応していたとしても、公判請求される可能性が高くなります。

このように、傷害結果の軽重によって、示談の必要性や不起訴の見込みは大きく変わってきます。

犯行態様の悪質性

暴行の方法や程度も、検察官の判断に大きく影響します。

例えば、凶器を使用したかどうかは重要な要素です。素手で殴った場合よりも、刃物などを使った場合のほうが攻撃性は高く、悪質と評価されやすくなります。

また、暴行の回数も考慮されます。素手であっても被害者を何度も殴っていた場合は、量的な悪質性が問題視されるでしょう。

一方で、被害者からの挑発が原因で突発的に手が出てしまったなど、動機や経緯に考慮すべき事情があれば、不起訴に有利に働く場合もあります。

このように、犯行の態様や背景事情も総合的に判断されます。

同種前科前歴の有無・反省の程度

過去の前科前歴や反省の姿勢も、処分を左右する要素の一つです。

同種の前科前歴がある場合、初犯の人と比べて不起訴になりにくい傾向があります。ただし、前歴があっても被害者ときちんと示談ができれば、不起訴となる可能性は残されています。

また、反省の態度も見過ごせません。事件に対して反省が見られない場合、本来なら不起訴で済むはずの事案でも、略式起訴による罰金処分に至ることがあります。

特に検察官の取り調べで反抗的な態度を取ってしまうと、不利な方向へ進んでしまうため注意が必要です。

傷害罪で不起訴処分を獲得するためにすべきこと

不起訴になる基準を踏まえたうえで、実際に何をすればよいのか気になる方も多いでしょう。

結論として、不起訴処分を得るためには、被害者への対応と再犯防止の姿勢を具体的に示すことが重要です。基準を理解していても、行動に移さなければ検察官の判断には反映されません。

そこで、ここからは不起訴を目指すために取るべき具体的な行動を4つの視点から解説します。示談交渉から弁護士への相談まで、順を追って見ていきましょう。

被害者との示談を成立させる

不起訴を目指すうえで、最優先で取り組むべきなのが被害者との示談です。

そもそも、被疑者本人が被害者の連絡先を知ることは容易ではありません。捜査機関は原則として、加害者本人に被害者の個人情報を開示しないためです。

そこで弁護士に依頼し、検察官を通じて連絡先の開示を求める方法が一般的です。守秘義務を負う弁護士であれば、被害者側も安心して連絡先を伝えてくれるケースが多く見られます。

示談交渉では、治療費や慰謝料などを踏まえた示談金を提示し、謝罪の意思とともに合意を目指します。金額の相場を把握しないまま交渉すると、トラブルに発展しかねません。

早期に着手するほど、逮捕や勾留を回避できる可能性も高まります。

誠意をもって謝罪する

示談交渉を始める前に、まずは被害者への謝罪を尽くすことが大切です。

傷害事件の被害者は、加害者に対して恐怖心や怒りを抱いているケースが少なくありません。直接会うことを拒まれる場合もあるでしょう。

そのようなときは、謝罪文を作成し、反省の気持ちと被害弁償の意思を伝える方法が有効です。弁護士に依頼している場合は、弁護士を通じて謝罪文を届けてもらうこともできます。

誠実な謝罪によって被害者の処罰感情が和らげば、その後の示談交渉もまとまりやすくなります。

再犯防止策を示す

検察官は、加害者が再び同じ問題を起こさないかどうかも判断材料としています。

そのため、具体的な再犯防止策を示すことも欠かせません。例えば、次のような取り組みが挙げられます。

  • 家族に身元引受人になってもらい、生活を見守ってもらう
  • 感情のコントロールを目的にカウンセリングを受ける
  • 飲酒を控え、判断力の低下を防ぐ
  • 事件の原因となった環境やストレスを見直す

こうした対策を実行し、検察官に伝えることで、真摯な反省の姿勢を示すことができるはずです。示談交渉とあわせて取り組むことが大切です。

弁護士に相談・依頼する

ここまで紹介した対策を一人で進めるには限界があります。だからこそ、早い段階で弁護士に相談することが重要です。

弁護士に依頼すれば、被害者の連絡先の開示請求から示談交渉まで、一貫して任せられます。当事者同士では感情的な対立を招きやすい場面でも、第三者である弁護士が間に入ることで、冷静な話し合いが実現しやすくなるでしょう。

また、逮捕前の段階で弁護士に依頼できれば、逮捕そのものを回避できる可能性も高まります。逮捕後であっても、早期の相談によって身柄拘束の期間を短縮できることがあります。

不起訴を目指すのであれば、できるだけ早いタイミングで、傷害事件の経験が豊富な弁護士へ相談しましょう。

傷害罪は示談なしでも不起訴になる?

ここまで、示談の重要性を繰り返し説明してきました。しかし、示談がないと絶対に不起訴にならないわけではありません。

被害者に大きな落ち度がある場合など、示談なしでも不起訴を得られるケースは存在します。とはいえ、その判断は容易ではありません。

以下では、示談なしでも不起訴が見込めるケースや、示談を拒否された際の対処法について解説します。

示談なしで不起訴になるケース

示談が成立していなくても、事情によっては不起訴となる可能性があります。

例えば、被害者側にも挑発行為などの落ち度があった場合です。この場合、加害者の責任が相対的に軽いと判断されることがあります。

また、そもそも犯罪の証拠が不十分な「嫌疑不十分」や、行為自体が傷害罪の構成要件に該当しない「罪とならず」に当たれば、示談の有無にかかわらず不起訴となります。

さらに、被害者の怪我がごく軽微であれば、示談がなくても不起訴となる余地は残されているでしょう。ただし、こうした判断は事案ごとに異なり、専門的な見極めが必要です。

示談なしだと起訴されやすい理由・民事責任との関係

示談をしないまま放置すると、起訴される可能性が高まってしまいます。

なぜなら、示談の成立は被害弁償と反省の証となるからです。示談がなければ、検察官はその点を評価材料にできません。

また、示談をしないことは民事上のリスクにも直結します。刑事処分とは別に、民法の不法行為として損害賠償を請求される可能性があるためです。

示談が成立していれば、治療費や慰謝料などの賠償責任も果たしたと評価され、民事裁判を避けられる場合もあります。

このように、示談なしの状態は刑事・民事の両面でリスクを抱えることになります。

示談を拒否された場合の対処法

被害者に示談を拒否されたとしても、諦める必要はありません。

弁護士は、示談交渉の経過そのものを記録として残し、加害者が真摯に対応した事実を検察官へ伝えることができます。交渉の努力自体が、情状として考慮される場合があるためです。

また、被害者が示談金の受け取りを拒んでいる場合は、法務局へ供託する方法もあります。供託によって、被害弁償に努めた姿勢を示せるでしょう。

このように、示談が不成立でも取り得る手段は残されています。弁護士に相談し、状況に応じた対応を検討しましょう。

傷害罪で不起訴処分を獲得した解決事例

ここまで解説してきた基準や対策が、実際にどのような結果につながるのか、想定事例を通して見ていきましょう。

 事例:早期の示談成立で不起訴になったケース

口論の末に相手を負傷させてしまった事案です。弁護士が事件直後に選任され、被害者の連絡先開示を検察官へ請求しました。謝罪と賠償を尽くした結果、示談が成立し、不起訴処分となりました。

事例:被害届提出前に対応し、刑事事件化を防いだケース

知人同士のトラブルで怪我を負わせた事案です。被害届の提出前に弁護士が示談交渉を開始し、警察への届出を行わない形で解決に至りました。結果として前科はつきませんでした。

事例:示談不成立でも不起訴となったケース

被害者の要求額が過大で、示談成立に至らなかった事案です。弁護士は交渉の経過や再犯可能性の低さを意見書にまとめ、検察官へ提出しました。最終的に不起訴処分となりました。

上記はいずれも典型的な傾向をもとに構成した想定事例であり、実在の事件を紹介するものではありません。このように、示談の成否にかかわらず、早期の弁護活動が不起訴という結果につながる可能性があります。

傷害罪で起訴されたらどうなる?

不起訴を目指す一方で、起訴された場合の見通しも知っておきたいところです。

結論として、起訴されると有罪になる可能性が非常に高くなります。裁判の種類や前科の扱いも、事前に理解しておくべき重要な事柄です。

以下では、起訴後に想定される流れについて解説します。

起訴後は有罪になる可能性が高い

傷害罪で起訴された場合、有罪となる可能性は極めて高いといえます。

法務省の令和6年版犯罪白書によると、刑事裁判全体の有罪率は約99%以上です。これは傷害罪に限らず、刑事事件全般に共通する傾向です。

もっとも、有罪になったからといって、必ず実刑を科されるわけではありません。示談の成立状況や反省の態度によっては、執行猶予がつく可能性もあります。

起訴後であっても、諦めずに弁護士へ相談することが大切です。

略式起訴と公判請求の違い

起訴には、略式起訴と公判請求の2種類があります。

略式起訴とは、簡易裁判所が書面のみで審理を行い、100万円以下の罰金または科料を科す手続きです。公開の法廷は開かれず、比較的短期間で処分が確定します。

一方、公判請求は正式な刑事裁判にかけられる手続きです。法廷での審理を経て、拘禁刑などの判決が言い渡される場合があります。

傷害罪では、犯行の悪質性や結果の重大性が大きいほど、公判請求される傾向が強まります。

不起訴・起訴と前科の関係

不起訴になるか起訴されるかは、前科の有無を大きく左右します。

不起訴処分となった場合、罰則が科されることはなく、前科もつきません。捜査を受けたという事実は残りますが、社会生活への影響は限定的です。

一方、起訴されて有罪判決が確定すると、罰金刑であっても前科が残ります。前科は就職や資格取得など、その後の生活にさまざまな影響を及ぼしかねません。

そのため、前科を避けたい場合は、不起訴を目指した早期の対応が欠かせません。

まとめ|傷害罪の不起訴は早期の弁護士相談がポイント

傷害事件で不起訴を目指すうえで、重要なポイントを振り返ります。

  • 不起訴の判断は示談成立の有無・傷害結果の重大性・犯行態様・前科と反省の程度が総合的に考慮される
  • 示談がなくても、被害者の落ち度や証拠不十分などの事情次第で不起訴となる可能性がある
  • 弁護士に依頼すれば、被害者との連絡や交渉、意見書の提出まで一貫してサポートしてもらえる

傷害事件の不起訴を得るためには、一人で抱え込まず、できるだけ早い段階で行動を起こすことが大切です。堺駅前法律事務所では、代表弁護士が初回相談から一貫して対応いたします。まずはお気軽にご相談ください。

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